頭の中がいっぱいなときは、正しく書こうとしなくていい

頭の中がいっぱいなときは、正しく書こうとしなくていい

仕事の締切、家族への不満、支払い、将来の心配が同時に浮かぶ。整理しようとノートを開いても、「順番を考えてから」「きれいな文章にしよう」と止まり、白いページを見たまま時間だけが過ぎます。

頭がいっぱいな時の書き出しは、人に見せる文章ではありません。正しい原因や立派な結論を作るより、今抱えているものを紙の上へ出し、事実、感情、次の行動を後から分けられれば十分です。

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最初の二分は単語だけで書く

「会議、母、請求、眠い、腹が立つ」と、浮かんだ順に置きます。主語や句読点はいりません。意味が重なっても、同じ言葉が二回出ても止めません。二分で一度ペンを置きます。

次に、読み返さず、空白を一行入れることも確認します。すぐ分析すると、また頭の中へ戻ります。最初の欄は吐き出すだけにし、一行空けてから次へ進みます。誤字も直しません。誰かの評価が入らない場所にします。

さらに、丸を付けるのは三件までを確認します。全部を重要にすると、また何も選べません。今日中に損失が出ること、身体の安全に関係すること、誰かへの返事が必要なことから三件だけ丸を付けます。残りは消さず、明日以降の欄へ置きます。 また、事実だけを別の紙へ移すことも確認します。「上司に嫌われた」ではなく、「資料の修正を二か所頼まれた」。「お金がない」ではなく、「二十五日に三万円の支払いがある」と書きます。確認できる内容へ直すと、必要な行動が見えます。

感情は身体の言葉でもよい

悲しいか不安か分からないなら、「胸が重い七」「肩が固い五」と書きます。正しい感情名を決めるまで待ちません。身体の場所と強さは、その時の状態を残す手がかりになります。

次に、最悪の予想を隠さず書くことも確認します。「支払えなければ信用を失う」「失敗したら辞めさせられる」と、頭の中で繰り返す文を出します。その横に、確認先、期限、過去の事実を書きます。予想を打ち消す前に、何を怖がっているかを見える形にします。

さらに、次の動作を十五分以内にすることも確認します。「仕事を終わらせる」ではなく、「資料を開き、修正箇所を二つ確認する」。「家族と話し合う」ではなく、「今夜二十分話せるかメッセージする」とします。考える項目を、身体が動ける一手へ変えます。

やらないことも書く

今夜は退職を決めない、怒ったまま返信しない、追加の買い物をしない。頭がいっぱいな日は、損失を増やさないことが大切です。行動を足すだけでなく、止めるものを一つ決めます。

次に、書いた紙を閉じる時刻を決めることも確認します。十九時に書き、十九時十五分で閉じるなど、終了を置きます。一晩中ノートと向き合う必要はありません。残った項目には、明日九時と扱う時刻を書き、休みます。

さらに、翌朝に一度だけ見直すことも確認します。夜の強さと、睡眠後の強さを比べます。重要に見えなくなった項目は消し、まだ必要なものだけ予定へ移します。夜の自分が作った結論を、朝にそのまま実行しません。 また、書くことで苦しくなる場合を確認します。過去の場面が鮮明になり、現実感が薄れる、身体の強さが上がり続ける場合は中止します。安全な場所へ移り、一人で続けず、医療機関や適切な支援へ相談します。書き切ることが目標ではありません。

同じページを何度も書く時

毎日同じ相手への怒りを書いても、希望を伝えず環境も変えないなら、書き出しが先送りになっています。事実確認、会話、距離を取るなど、現実の一手が必要かを見ます。

次に、書いた内容を他人に見せる必要はないを確認します。乱暴な言葉や矛盾があっても、そのままで構いません。共有する時は、事実、困る影響、希望だけを別にまとめます。感情の下書きを、そのまま相手へ送らないようにします。

さらに、書けない時は話す方法を使うことも確認します。紙を前にすると固まる、何度書いても自分の前提から出られない人もいます。その場合、信頼できる人やセッションで質問を受けながら整理する方法があります。一人で書くことだけにこだわりません。 また、セッションで書いた内容を分け直すことも確認します。ノートには、事実、予想、過去の言葉、他人の基準、身体の反応が同じ行に並びます。セッションでは、どれが現在確認でき、どれが昔からの予想なのかを一緒に分けます。 そのうえで、今日の一手、保留すること、外部へ相談することを決めます。上手な文章を完成させる時間ではありません。頭の中を占領しているものを外へ出し、生活を進める順番へ戻す時間です。

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この記事を書いた人

一般社団法人行動変容協会代表理事。エモーションフリー他、各種セラピーの開発者。20年以上、メンタルの世界を見てきて、様々な症例に対応しています。

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