一人で考え続けても答えが出ないとき、セッションで扱うこと

一人で考え続けても答えが出ないとき、セッションで扱うこと

転職すべきか残るべきか、別れるべきか続けるべきか。紙に長所と短所を書き、友人の意見も聞いたのに、夜になるとまた最初から考える。答えを探しているようで、同じ不安の周りを何周もしています。

考える材料が足りない場合もあります。しかし、どちらを選んでも失うものがある、決めた後に責められるのが怖い、失敗した自分を受け入れられない時は、情報を増やしても決まりません。セッションでは正解を渡すのではなく、決められない場所を具体的にします。

目次

まず決めたい問いを一つにする

「人生をどうしたらいい」では広すぎます。「三月末で退職の意思を伝えるか」「今月、関係を続ける条件を話すか」など、期限と行動が分かる問いにします。質問が具体的になると、必要な材料も見えます。

次に、すでに分かっている事実を並べることも確認します。給与、勤務時間、相手の発言、契約期限、生活費など、確認済みの内容を書きます。気分と混ぜず、証拠がある情報を先に置きます。事実不足なら、セッション前後に調べる項目を決めます。

さらに、予想を別の欄へ出すことも確認します。辞めたら二度と仕事がない、別れたら一生一人、残れば必ず病気になる。可能性はあっても、確定した未来ではありません。何を根拠にどこまで予想しているかを確認します。 また、どちらにもある損失を見ることも確認します。残れば自由時間を失う、辞めれば収入の安定を失う。決められない時は、損失ゼロの選択肢を探していることがあります。どちらも何かを引き受けると認めると、優先する価値を話せます。

身体が強く反応する言葉を探す

「退職を伝える」と口にすると喉が固い、「このまま一年働く」と言うと胃が重い。言葉ごとに場所と強さを測ります。身体だけで結論を決めず、どの場面に怖さが付いているかを知る材料にします。

次に、誰の評価を恐れているか確認することも確認します。親に根性がないと思われる、上司に裏切り者と思われる、友人に失敗を知られる。選択そのものより、誰かの反応が決断を止めている場合があります。その人が実際に決める権限を持つのかを見ます。

さらに、過去の失敗を今へ広げていないか見ることも確認します。以前の転職で苦労した、別れ話で激しく責められた。一度の経験から「また必ず同じ」と予想していないかを確認します。現在の資金、支援者、相手の行動など、当時と違う条件を並べます。

決断前に必要な小さな行動へ落とす

いきなり退職せず、求人を三件見る。別れを決める前に、守ってほしい条件を一度伝える。結論がなくても取れる一手があります。行動から得た情報で、問いそのものが変わることもあります。

次に、期限を決めることも確認します。考え続けることにも代償があります。十月末まで情報を集め、十一月一日に判定するなど、決める日を置きます。期限までに何を確認するかも三つ以内にします。

さらに、決めない選択の結果も数えることも確認します。現状維持は何もしないことではありません。一か月ごとに失う時間、収入、健康、人間関係への影響を書きます。決断の怖さだけでなく、保留し続ける費用も同じ紙に置きます。 また、セッションで扱わない部分もあることも確認します。法的判断、診断、投資の可否などは、該当する専門家へ確認が必要です。セッションでは、情報の不足、身体の反応、過去の予想、決めた後の怖さを整理します。現実の調査に代わるものではありません。

他人に決めてもらわない

「辞めた方がいいですか」と結論を預けると、うまくいかなかった時にまた迷います。自分が何を守り、何を引き受けるかを言葉にし、本人が選べる状態を目指します。助言は材料であって命令ではありません。

次に、決めた後の最初の三日を準備することも確認します。伝える言葉、連絡する相手、必要な資金、感情が揺れた時の相談先を決めます。決断だけを大きく見ず、その後の具体的な行動を準備します。不安の一部は、次の手順が見えないことで増えています。

さらに、一人で考える限界が見える時を確認します。同じ紙を何度も書き直す、夜だけ結論が変わる、誰に聞いても反対意見を探す。この状態は、情報収集より、自分が避けている損失や評価を外から確かめる時期です。 また、セッションで一緒に分けることを確認します。実際には、事実、予想、身体の反応、過去の経験、他人の基準が一つの悩みに固まっています。対話では、その固まりを一件ずつ分け、何が変われば判断できるかを確認します。 そのうえで、調べること、試す一手、判定日、選択後の支えを決めます。答えを言い渡す場所ではありません。一人では同じ前提に戻ってしまう時に、別の視点を借りて自分で決められる材料を整える時間です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

一般社団法人行動変容協会代表理事。エモーションフリー他、各種セラピーの開発者。20年以上、メンタルの世界を見てきて、様々な症例に対応しています。

目次